強風・突風後にチェックすべき屋根のダメージポイントとは？
「屋根、一見問題なさそうだけど…本当に大丈夫？」 強風や突風の後は、外見上の大きな損傷が見当たらなくても、実は屋根の内部でトラブルが進んでいることがあるんです。ご存知でしょうか？瓦が少しずれていたり、板金が浮いていたりする”小さな異常”が、後々、雨漏りや屋根の崩落につながってしまうケースもございます。
特に最近は、関東地方でも予期せぬ突風や強風による住宅被害が増えてきており、細心の注意が必要です。 そこでこの記事では、強風の後にぜひ確認していただきたい屋根のチェックポイントを、分かりやすくご説明させていただきます。これらを押さえておくことで、もしものリスクを最小限に抑えることができます。
「目に見えない屋根だからこそ、強風・突風の後には必ずチェック」この心がけが、大切なお住まいを守る第一歩となります。
強風・突風が屋根に与える影響とは？
屋根は、建物全体の中でも最も過酷な自然環境にさらされる部分です。中でも強風や突風は、屋根にとって“見えないダメージ”を残す厄介な存在です。風速が20m/sを超えるような風が吹けば、屋根材や部材に大きな負荷がかかり、損傷の原因となります。
強風・突風によって発生しやすい主な屋根被害には、以下のようなものがあります。
屋根材（瓦・スレート・金属など）の飛散・ズレ
強風によって瓦やスレートがずれたり浮いたりすると、防水層がむき出しになり、次の雨で簡単に雨水が侵入してしまいます。とくに築年数が経っている住宅では、既に固定力が弱くなっており、被害が顕著に出やすくなります。
棟板金やアンテナの浮き・脱落
屋根の頂上部に設置される棟板金は風の影響を受けやすく、釘の浮きや接合部の剥がれなどが起こりやすい箇所です。また、屋根に設置されたテレビアンテナやソーラーパネルも、強風で固定が緩んだり傾いたりすることがあります。
飛来物の衝突によるひび割れ・へこみ
周囲の看板、木の枝、物干しなどが風で飛ばされて屋根にぶつかり、瓦が割れたり金属屋根が凹んだりといった被害が発生することも。これらは外見上わかりにくい場合もあり、見落とすと雨漏りや腐食が進行します。
雨樋や軒天の変形・破損
強風で雨樋が外れたり変形すると、排水がうまくいかず、屋根や外壁に水が流れてしまい、そこから建物の劣化が始まります。また、軒天が風でめくれたり破れたりすると、そこから小動物が侵入するリスクもあります。
強風・突風後に最優先で確認したい屋根のチェックポイント
強風や突風が過ぎ去った後は、たとえ見た目に大きな被害がなくても、屋根の各所に軽微な異常が潜んでいることが少なくありません。早期に発見し対応できれば、雨漏りや修繕費用の拡大を防ぐことが可能です。
ここでは、強風後に特に注意して確認すべき代表的なポイントを詳しく解説します。
✅屋根材のズレ・浮き・割れ
屋根の主材である瓦・スレート・金属板が、強風の影響で部分的にズレたり浮いている場合があります。わずかなズレでも、そこから雨水が侵入するリスクが高まり、最終的には雨漏りへとつながる恐れがあります。スレート屋根は割れが生じやすく、金属屋根ではビスの緩みや浮きも要注意です。
✅棟板金の浮きや外れ
棟板金（屋根の棟に取り付ける金属カバー）は、特に風の影響を受けやすい箇所の一つです。強風により固定している釘が浮いてしまったり、板金そのものがめくれてしまうことがあります。ここから雨水が侵入すると、屋根内部の木材が腐食し、構造的な劣化へと発展します。
✅雨樋の外れ・詰まり・変形
屋根とセットで確認すべきなのが雨樋です。強風によって樋が歪んだり、接続部が外れたりすることがあります。また、落ち葉やゴミが詰まって排水不良を起こしている場合、水があふれて屋根や外壁を傷めてしまいます。排水が正常に機能しているかどうか、雨の日に確認してみるのも効果的です。
✅軒天（のきてん）や破風板のはがれや剥離
軒天とは、屋根の裏側にある板部分で、破風板は屋根の側面を覆っている部材です。これらは風や湿気の影響を受けやすく、強風の際にめくれたり剥がれたりすることがあります。放置しておくと鳥や害獣が侵入する原因にもなりかねません。
✅テレビアンテナや太陽光パネルの傾き
屋根に設置されているアンテナや太陽光パネルは、突風で傾いたり緩んだりすることがあります。これらは重量があるため、落下すれば人や財産に被害を与える重大事故につながる危険性もあります。ぐらつきや配線のたるみなどを見つけたら、専門業者による点検・固定が必要です。
✅屋根裏の雨染み・カビ・湿気の有無
見た目に異常がなくても、屋根裏にはすでに雨水が侵入していることがあります。天井裏をのぞいて、木材の変色やカビ臭、湿った感触などがないか確認してみましょう。普段目にしない場所だからこそ、注意深く確認することが大切です。
これらのチェックポイントを意識するだけでも、早期発見・早期対応につながり、住まいの安全性を大きく高めることができます。また、自分で確認できる範囲には限界があるため、「少しでも不安を感じたらプロに依頼する」という判断が、結果的に費用と被害を最小限に抑えるコツです。
点検に不安がある場合は、地元さいたま市の屋根専門業者・ウェルスチールの無料点検サービスをご活用ください。目に見えない異常も、経験豊富な職人が的確にチェックいたします。
強風被害は見落とされがち！注意したい“軽度な異常”
強風後の屋根点検では、「瓦が飛ばされた」「雨樋が落ちた」といった大きな異常にはすぐに気づけるものの、実は最も注意すべきなのは、見た目にはわかりにくい“軽度なダメージ”です。
このような小さな不具合は、放置してしまうと雨漏りや構造材の劣化を引き起こし、数年後に高額な修繕工事へとつながるリスクがあるため、特に注意が必要です。
✅瓦1枚のズレやヒビ
瓦屋根の場合、たった1枚の瓦がずれているだけでも、そこから吹き込んだ風雨が徐々に防水層や下地材を傷めていくことがあります。強風後は、ズレた瓦が次の風で飛ばされる危険もあるため、軽視は禁物です。
ズレが小さいうちに修正しておけば、数千円〜数万円程度の補修で済むケースもあります。
✅棟板金の釘の緩み
棟板金の浮きや釘の緩みは、強風でよく起きる典型的な軽度トラブルです。板金そのものは残っていても、固定が甘くなっていると、風のたびにバタつき、雨水が入り込む隙間ができやすくなります。
見た目では気づきにくく、外からは正常に見えるケースも多いため、プロの点検で発見されることがほとんどです。
✅コーキング（シーリング）の亀裂
屋根材の隙間や外壁との取り合い部分に使われるコーキングは、紫外線や風雨によって硬化・ひび割れを起こします。この劣化が進行すると、防水性が大幅に低下し、建物内部に水が浸入するルートになります。
特に築10年以上が経過している住宅では、定期的な補修が必要不可欠です。
✅屋根塗装のはがれ・変色
屋根の表面塗装は、見た目の美しさだけでなく、防水性・耐久性・遮熱性といったさまざまな機能を担っています。強風で飛来物が当たったり、雨風や紫外線の影響で塗膜が劣化すると、その下にある屋根材が直接ダメージを受けやすくなります。
「色あせてきたな」と思ったら、それは再塗装のサインかもしれません。
✅小さな異常こそ、早めの対処が家を守る
これらの“軽度な異常”は、見逃しやすい反面、放置することで被害が拡大しやすいという特徴があります。最初は補修費用が1〜2万円で済んだものが、数年後には20万〜50万円以上の大規模修繕につながるという事例も実際にあります。
「壊れてから直す」のではなく、「壊れる前に手を打つ」ことが、住まいの健康を長持ちさせる秘訣です。
ウェルスチールでは、こうした軽微な異常の診断から補修工事まで、迅速かつ丁寧に対応しています。大ごとになる前の“今このタイミング”で、ぜひご相談ください。
自分でできる簡易チェック方法と注意点
強風や突風の後、「何か異常が起きていないか気になるけれど、すぐに業者に頼むのはためらう…」という方も少なくありません。そんなときに役立つのが、自分でできる“セルフチェック”です。
屋根のすべてを完全に確認することは難しいものの、地上や室内からでも異常の兆候を見つけることは十分可能です。
地上やベランダからの目視チェック
以下のポイントをチェックしましょう
・✔瓦やスレートがズレていないか
・✔一部の屋根材が浮き上がっていないか
・✔破損した部材や板金が風で飛ばされていないか
・✔雨樋の変形や、外れている箇所はないか
・✔軒先に破れ・はがれ・めくれた部分が見られないか
※双眼鏡があると、より詳細に確認できます。ベランダや2階の窓などから斜めに屋根を見下ろせる場合は、無理のない範囲でチェックしてみましょう。
雨天時の排水チェック
強風によって雨樋が詰まっていると、雨の日に水があふれて壁や屋根に跳ね返り、劣化の原因になります。
・✔雨水がスムーズに排水されているか
・✔雨樋の途中で水があふれ出していないか
・✔雨水が適切に下に流れているか（オーバーフローの有無）
排水の異常は見逃しがちですが、外壁のシミや屋根の腐食につながる深刻なトラブルに発展することがあるため要注意です。
室内のサインも見逃さない
屋根や外からの確認だけでなく、室内の異変も重要なチェックポイントです。
・✔天井に薄い茶色のシミがないか
・✔壁紙の浮きや膨らみが出ていないか
・✔天井裏からカビ臭や湿気を感じないか
・✔雨の日に「ポタッ…」という音がしないか
これらはすべて、屋根からの雨水侵入によって発生する可能性のあるサインです。外に異常がなくても、内部に被害が進んでいるケースもあるため、しっかり確認しておきましょう。
屋根に登るのは絶対にNG！
「自分で屋根に登って確認すれば確実だ」と考える方もいるかもしれませんが、それは非常に危険です。転落事故のリスクが高く（特に瓦屋根は滑りやすい）、瓦やスレートを踏み割ってしまったり、屋根の構造を壊してかえって被害を拡大してしまう可能性があります。屋根上の点検は、高所作業に慣れており、安全対策や構造を理解している専門業者に任せるのが基本です。無理は絶対に禁物です。
屋根に異常が見つかったらどうすればいい？
強風や突風の後に屋根の不具合を発見した場合、焦ってしまいがちですが、冷静に段階を踏んで対応することが重要です。対処を誤ると被害が拡大するだけでなく、保険の適用を受けられなくなる可能性もあるため、正しい行動を把握しておきましょう。
被害箇所の写真を撮影
まず最優先で行うべきなのは、現状を記録することです。
・✔屋根材のズレや割れ、板金の浮きなどが分かる外観の写真
・✔室内に雨染みがある場合は天井や壁の写真
・✔時間や日付、被害が確認できた経緯をメモしておくとベスト
この写真は、業者へ修理内容を説明する際や、火災保険を申請する際の重要な証拠資料になります。複数の角度から、なるべく鮮明な写真を残しておきましょう。
応急処置を行う
被害が進行している場合は、応急的に雨水の侵入を防ぐ処置を行いましょう。
・✔屋根からの浸水箇所が特定できていれば、ブルーシートをかぶせて雨を防ぐ
・✔室内に漏れている水にはバケツや雑巾を使って被害の拡大を防止
・✔電気配線の近くに水が及んでいる場合は、感電防止のためブレーカーを落とすなど、安全面に注意
なお、ブルーシートを屋根にかける作業は非常に危険なため、屋根の上に登っての作業は絶対に避けてください。高所作業の応急処置が必要な場合は、専門業者に依頼するのが確実です。
信頼できる業者に早めに相談・見積もりを依頼
応急処置が済んだら、できるだけ早く専門業者へ連絡し、点検と見積もりを依頼しましょう。対応が遅れると、雨漏りが悪化して構造材の腐食やカビ発生など、被害が深刻になる可能性があります。
信頼できる業者を選ぶ際は、以下の点に注目しましょう。
・✔点検〜見積もり〜修理まで一貫対応しているか
・✔状態の説明が丁寧かつ分かりやすいか
・✔無理な営業や不透明な料金提示がないか
・✔火災保険申請のサポートに対応しているか
火災保険の活用も忘れずに！
強風・突風・台風などによる屋根被害は、多くの場合、火災保険の「風災補償」で修理費用をカバーできます。被害から3年以内であれば申請可能（保険会社による）なので、自己負担を抑えるためにも必ず確認しましょう。申請には被害状況の写真や、業者が作成した見積書・診断書が必要となります。申請書類の書き方が分からない場合は、業者に相談することも可能です。保険適用が認められれば、数万円〜数十万円の修理費用が実質0円になるケースもあります。
まとめ
強風や突風のあと、屋根に目視で確認できる異常がなかったとしても、実際には内部構造で目に見えない劣化や損傷が徐々に進行しているケースが予想以上に多く存在します。このような潜在的な被害は、時間の経過とともに深刻化する可能性が高く、早期発見・早期対応が極めて重要です。被害が軽微な段階で適切に対処することで、将来的な修理費用の高騰を防ぎ、雨漏りや構造被害による二次被害を未然に防ぐことができます。
「見た目は大丈夫そうだから」という安易な判断は避け、特に風が強かった日の後こそ、屋根の状態を入念にチェックする習慣を身につけることが、建物の長期的な維持管理において非常に大切です。日々の小さな点検の積み重ねが、将来的な大きなトラブルを防ぐ鍵となります。
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