屋根の豆知識

軽量屋根材「ROOGA」とは?特徴や費用について解説

日本では昔から瓦屋根の住宅が多くなっています。
最近では「屋根の軽量化」を求めることから重量がある瓦屋根からスレート屋根や金属屋根に変更するということも増えています。
しかし瓦屋根には特有の魅力があり、瓦屋根を使いたいという人も多くいます。
そこで人気となっているのが、軽量屋根材「ROOGA」です。
ここでは人気の「ROOGA」の特徴や費用などについて紹介していきたいと思います。

「ROOGA」とは

従来から利用されてきた瓦屋根は特有の重厚感、格式があることで安定した人気を誇っていますが、やはり「重い」という弱点があります。
そこで登場したのが「ROOGA」です。
ここではROOGAの概要や特徴について紹介していきます。

ROOGAの概要について

瓦屋根は耐用年数が長く、丈夫で長持ちする屋根材ではあるのですが、とにかく重いという特徴があります。
屋根が重いと常に屋根、柱、壁に負担がかかるというだけでなく、大きな地震があった際には重心が高いために大きく揺れてしまいます。
そのため屋根が重いということは地震の際には倒壊してしまうリスクが高くなるのです。
こういった理由で耐震工事が行われる際には屋根を軽くするためにスレート屋根や金属屋根に交換することが多いのです。
しかし、瓦屋根の重厚感を求める人、それまでの建物の雰囲気を変えたくない人は瓦屋根にこだわりがあります。
そこで登場したのが「ROOGA」です。
RROGAは大手建材メーカーである「ケイミュー」が販売している屋根材です。
正式には「樹脂混入繊維補強軽量セメント瓦」というものであり、素材としてはスレート屋根と同様のものとなります。

ケイミュー公式ページ

ROOGAの特徴とは

ROOGAは瓦の重厚感がありながらも重量は半分以下に抑えており、軽量化に成功しています。
また、衝撃にも強く、割れにくい、色褪せもしにくい、不燃材料認定を取得しているという特徴があります。
瓦のような見た目とスレートの軽さを併せ持った製品なのです。

以下、ROOGAの製品スペックを紹介していきます。
まずカラーバリエーションは6種類あります。
■RJ41U モダン・ブラック
■RJ42U モダン・ブラウン
■RJ43U モダン・グレー
■RJ45U モダン・オレンジ
■RJ46U モダン・レッド
■RJ47U モダン・オーク
です。

仕様としては、
働き寸法:550×300mm
見かけ木口厚:25mm
1枚当たりの重量:約3.4kg
葺きあがり3.3m2当たりの枚数:20枚
葺きあがり3.3m2当たりの重量:約68kg
対応勾配 切妻:2.5寸~10寸
寄棟:2.5寸~8寸
価格(税抜)18,800円/坪・940円/枚
(税込)20,680円/坪・1,034円/枚
となっています。

「ROOGA」の製品は2種類

人気の製品ROOGAですが、大きく分けると2種類の製品があります。
それぞれに特徴がありますので、それらを比較して選んでいくと良いでしょう。

ROOGA雅

ROOGA雅は従来からある日本の瓦屋根の雰囲気を感じさせる「和」のデザインを強調した製品となっています。
デザインは陶器瓦のように波打った凸凹があり、上品で落ち着いた雰囲気を持った製品となっています。
こうした特徴から伝統的な日本家屋やそれまで瓦屋根を使っていた建物にもなじみやすいという特徴があります。
落ち着いた雰囲気が最大の魅力の製品と言えるでしょう。

ROOGA鉄平

ROOGA鉄平は表面が平らの形状をしており、鉄平石のような落ち着きと重厚感がある製品です。
落ち着いた雰囲気があるために日本家屋にも合いますし、洋風な家にもなじみやすいという特徴があります。
和風洋風を問わずに使用しやすいというのも魅力だと言えるかもしれません。
デザインキーワードが「ナチュラル&ラグジュアリー」ということもあって「高級感」を出したいとう時にはぜひおすすめです。

「ROOGA」のメリットとは

ROOGAには数多くのメリットがあります。
それらのメリットがあることで人気となっているのです。
ここではそれらのメリットを順に紹介していきます。

軽量である

やはり大きなメリットとしては軽量であるということがあります。
瓦屋根にこだわる人は多いのですが、耐震性能が必要とされる近年では瓦屋根の重量は大きな弱点となります。
ROOGAは従来の瓦屋根の半分以下の重量であるというのは耐震性能という意味でも期待されている部分でもあります。
瓦屋根からこのROOGAに葺き替える人が多いというのはそれを表していると言えます。
この軽量化については製品内に多くの気泡があり、この空気層によって重さを軽くしているのです。

耐久性が高い

粘土瓦は飛来物などが当たると割れてしまうということがあるのですが、ROOGAはとにかく丈夫であり、落としても割れないという強さがあります。
また、新設計として評判の水切り形状をしているということもあって雨風にも強くなっています。
この工夫によって雨漏りもしにくい屋根材となっています。
頑丈であるというのも屋根材としては大きなメリットと言えるでしょう。

台風、地震などの災害にも強い

従来の瓦屋根の半分以下という重量のために地震の際に建物が揺れるのも抑えることが可能となっています。
また、ROOGAは1枚ずつを釘を使って下地に固定していくという乾式工法となっているために、強い風でも飛ばされにくく台風などの際にも安心です。
独特の防水設計による水切り形状をしているということも合わせて大雨を伴う台風などの際にも対応できる屋根材となっています。

耐用年数が長く、美観を維持できる

ROOGAは製品の表面が「グラッサ―コート」という紫外線に強い塗膜によって保護されています。
その効果によってある程度の時間が経っても色褪せしにくく、美しい見た目を長く維持できるようになっています。
この効果によって、短い期間で塗装メンテナンスが必要となることもないためにコストパフォーマンスも高くなっています。

断熱性、遮音性が高い

ROOGAは製品内に気泡が多くあり、この空気層が断熱効果を高めることに役立っています。
また、下地である野地板への熱の伝導も軽減することで遮熱効果も期待できるようになっています。
また、屋根材自体に厚みがあるだけでなく、重なって施工する部分もあるために高い遮音性も発揮できるようになっています。

デザイン性がとにかく優れている

やはりROOGA最大の特徴としては「高いデザイン性」だと言えます。
自然石のような落ち着きのある高級感は普通の屋根材ではなかなか出すことができません。
鬼瓦や高棟仕様の役物も販売されており、建物の雰囲気を壊すことなく屋根の軽量化を行うことができるでしょう。
単純に見た目が優れているというだけでなく、雨仕舞いにも優れた形状をしているということで実用性も兼ねたデザインとなっています。
屋根材をデザインで選びたいという場合にはぜひおすすめの屋根材と言えるでしょう。

「ROOGA」のデメリット、注意点とは

魅力的なメリットの多いROOGAですが、実際に利用する際にはデメリットや注意点もあります。
それらを事前に押さえておくことでより効率的にROOGAを使うことができるでしょう。

工事費用が高額である

まずROOGA自体が一般的な屋根材と比べるとやや高価であるという特徴があります。
さらにこのROOGAを施工する際にはメーカー純正の垂木を使用する、もしくは同等の性能を持った材料を使用しなければならないと規定されているため、ここでも費用がかかります。
また、瓦を一枚ずつ下地に釘で打って固定していくという施工方法のために、高い技術を持った職人でも工期が長くなってしまう傾向があります。
工期が長くなるということはそれだけ費用がかかるということでもあります。

保証年数が短い

ROOGAの製品保証は一般的な他のメーカーの屋根材と比べても保証年数が短く設定されています。
これはいくら頑丈であると言ってもROOGAが「スレート屋根」であるということが関係しています。
基本的にスレート屋根は割れやすい、耐久性が低いという特徴があるために保証年数も短く設定されているのです。
ROOGAの保証年数も10年に設定されており、リフォームについては保証の対象外となっています。
保証年数にこだわる人には向いていないかもしれません。

雨には強いが雪にはあまり強くない

ROOGAは独特の水切り形状をしているということから雨には強いのですが、金属屋根などよりは重量があるため、大雪が積もったりするとその重みで屋根が倒壊してしまう可能性があります。
利用しようとしている地域が豪雪地帯である場合にはあまり利用には向いていないとも言えるでしょう。
積雪が多い地方がどうかを考えて選ぶことをおすすめします。

取り扱っていない業者もある

一般的なスレート屋根や金属屋根などであれば多くの業者で取り扱っているのですが、ROOGAは一枚ずつ下地に釘で打っていくという特殊な工法で施工をするために施工できる職人が限られるという特徴があります。
そのため、熟練の職人がいない業者などでは取り扱っていないということもあります。
ROOGAを利用したい場合は、まずROOGAを扱っている業者を探すところから始める必要があると言えます。

メーカー指定の材料を使用する必要がある

ROOGAを施工する際にはメーカーが指定している防水シートや垂木を使用するという必要があります。
もし指定されたものを使用していなければ保証の対象外となってしまうのです。
保証の対象外となると何か不備があった際には全額自費で補修を行わなければならないということにもなりかねないため、必ず指定のものを使って施工するようにしなければいけません。
これは業者にも事前に確認しておきましょう。

まとめ

瓦屋根の重厚感、雰囲気が好きだという人は数多くいます。
しかし瓦屋根は「重い」という弱点があるため、耐震性能に不安を残してしまいます。
実際に耐震工事が行われる際には重い瓦屋根からスレート屋根や金属屋根に変更するということが多くなっています。
そんな際に「ROOGA」であれば瓦屋根のような重厚感、高級感を持ったまま瓦屋根の半分以下の重量にすることができるということで近年人気となっています。
瓦屋根の雰囲気は欲しいが屋根は軽くしたいという人にぜひおすすめの屋根材と言えるでしょう。
ウェルスチールでは「ROOGA」の取り扱いも行っていますので、気になる方は是非お気軽にご相談下さい!

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