屋根の豆知識

スーパーガルテクトとはどんな屋根材?気になる耐久性について解説

スーパーガルテクトとはどんな屋根材?気になる耐久性について解説

最近では屋根材として金属屋根が使われることが多くなってきています。

少し前までは「ガルバリウム鋼板」が主流となっていましたが、最近ではさらに高性能な「エスジーエル鋼板」が使われることが増えてきました。

そこでここでは、注目されているエスジーエル鋼板の中でも「スーパーガルテクト」という製品について紹介していきたいと思います。

▷ガルバリウムよりも高性能?次世代の「エスジーエル(SGL)鋼板」とは?

スーパーガルテクトについて

スーパーガルテクトは大手メーカーである「アイジー工業」が提供している国産の金属屋根製品です。

ここではそんなスーパーガルテクトの概要について紹介していきます。

アイジー工業とは

スーパーガルテクトを提供しているアイジー工業は山形県に本社を置く金属建材を扱う大手メーカーです。

2020年に創立50周年を迎えた老舗メーカーでもあります。

特に「金属屋根材」「金属外壁材」の製造会社としては日本国内でトップシェアを誇っています。

金属屋根では長年主力商品として「スーパーガルテクト」を扱ってきました。

こちらはスレート屋根のような外観でシンプルなものでありながら高い耐久性を持つガルバリウム鋼板の金属屋根です。

スーパーガルテクトの概要とは

もともとの主力商品であった「ガルテクト」は高い耐久性、断熱性を持った屋根材でしたが、このスーパーガルテクトはさらにそれらの性能を高めた製品となっています。

次世代の中心素材となることが確実視されているエスジーエル鋼板が使用されており、耐久性などが飛躍的に向上しています。

金属屋根には大きく分けて「横葺き」「縦葺き」という2つの種類があります。

横葺きはその名前の通りに地面に対して横方向に張っていく金属屋根です。

一般的な戸建て住宅に多く使われるものであり、カバー工法や葺き替えにも多く使用されています。

スーパーガルテクトはこの「横葺き」の金属屋根材となっています。

また、スーパーガルテクトは屋根材の裏部分に断熱材が一体化しているタイプの金属屋根ですので、断熱効果を高めるだけでなく、屋外と屋内の温度差によって発生する結露を抑えるという効果も期待できます。

スーパーガルテクトの製品概要とは

ここでは製品の基本スペックを紹介していきます。

  • 働き幅:265mm
  • 働き長さ:2,960mm
  • 厚さ:最大16mm
  • 重量:5.0kg/㎡
  • 保証年数:
  • 穴あき 25年
  • 赤さび 20年
  • 塗膜変退色 20年
  • 耐用年数:25年~35年(目安)
  • 色:
  • Sシェイドブラック
  • Sシェイドブルー
  • Sシェイドブラウン
  • Sシェイドモスグリーン
  • Sシェイドチャコール
  • Sシェイドワインレッド

アイジー工業「スーパーガルテクト」公式ホームページへ

スーパーガルテクトの特徴やメリットについて

メリット

スーパーガルテクトはとにかく多くの面で優秀な屋根材となっています。

ここではそんなスーパーガルテクトの特徴やメリットについて紹介していきます。

高い耐久性

スーパーガルテクトはとにかく耐久性が高いということが評判の屋根材です。

これは素材がエスジーエル鋼板ということが関係しています。

ガルバリウム鋼板が素材のガルテクトも高い耐久性を誇っていましたが、エスジーエル鋼板はガルバリウム鋼板の3倍以上の耐久性が認められています。

特に海に近い地域での塩害に強いという特性があります。

エスジーエル鋼板は次世代の中心となる素材とされていますが、日本の屋根材すべてがエスジーエル鋼板というわけではありません。

エスジーエル鋼板は「日本製鉄グループ」だけが供給している素材ですので、他の製鉄会社、製鋼会社から素材を購入している屋根材にはエスジーエル鋼板は使用されていません。

スーパーガルテクトはやはりエスジーエル鋼板を使用しているということが最大の特徴だと言えるでしょう。

高い断熱性

本来金属屋根は熱伝導率が高いためにあまり断熱性はよくありません。

それが金属屋根の弱点となることも多いのですが、スーパーガルテクトは高い断熱性があるという特徴があります。

断熱材が一体化されているという屋根材であり、最厚16mmという断熱材の効果もあって熱貫流率が1.43W/㎡Kという高い数値となっています。

この数値はかなり高い断熱効果を示す数値と言えます。

断熱性が高いことによって夏の日差しが強い日でも屋内にその熱が伝わらず、冬は屋内を暖かく保つことが可能となります。

高い耐火性、不燃性

スーパーガルテクトは高い耐火性を持っていることでも知られています。

耐火性が高いことでもし火事になった場合などでもすぐに火が広がってしまうということがなく、安全に逃げることができます。

また、断熱材にはイソヌレートフォームが使われています。

このイソヌレートフォームは熱に強い断熱材として知られており、熱で溶けるということもありません。

高い止水性、排水性

屋根材の重要な働きに「水を屋内に侵入させない」ということがあります。

そういった意味では止水性や排水性が非常に重要となると言えます。

まずスーパーガルテクトは適切な場所それぞれが折り曲げ加工がなされていることによって屋根の内部に雨水を侵入させないという構造になっています。

さらにスーパーガルテクトで使用されるケラバ板金は止水性、排水性などに非常に優れた板金であり、これも止水性と排水性を向上させる理由となっています。

また屋根材は固定する際に釘やビスを使って固定するのですが、どうしてもこの釘打ち部分から雨水が侵入しやすくなります。

釘打ち部分の付近に雨水が溜まりだすと錆びたりすることにつながってしまいます。

しかしスーパーガルテクトの釘打ち部分には断熱材が充填されていますので、一般的な金属屋根の釘打ち部分よりも厚みがあります。

この厚みのおかげで釘打ち部分に雨水が侵入しにくくなっています。

スーパーガルテクトは横葺きの金属屋根のため、上下左右でジョイントされることとなるのですが、こういったジョイント部分から雨水が内部に侵入しやすくなっています。

ただ、スーパーガルテクトではこういったジョイント部分の止水性がきわめて高く、その優秀さは「文部科学大臣賞」「弁理士会会長賞」を受賞していることでもわかります。

換気棟が高性能である

屋根材には換気棟を設置することで内部に湿気が溜まらずに通気性を確保することができるようになるのですが、これは屋根材によって違っています。

スーパーガルテクトは屋根の内部に開ける穴が大きいため、一般的な換気棟よりも換気量を多く確保できるという特徴があります。

高い安全性、保証、持続性がある

スーパーガルテクトは国産製品であるということから高い安全性が確保されています。

こういった屋根材については国産のものではメーカーごと、輸入製品のものでは輸入元ごとによって保証が違っています。

保証期間や保証内容が重要となってくるのですが、アイジー工業は大手メーカーらしくかなり手厚い保証がついています。

公式サイトでは保証内容や施工マニュアルなどが公開されており、施工についても「新築用」「改修用」がそれぞれ用意されています。

これだけ情報を公開しているというのはメーカーが製品に絶対の自信があるからだと言えるでしょう。

また、国産の製品ということもあって安定して供給されるという強みもあります。

海外の屋根材を輸入する場合などはあちらの都合によって製造が中止されたり、為替レートの変動によって価格が大きく変わってしまったりしてしまうということがあります。

スーパーガルテクトは国内の工場で生産されており、製品供給が非常に安定しているというメリットもあります。

さらにスーパーガルテクトは納品される際には屋根材や板金などすべてがビニールとダンボールに梱包されて納品されます。

輸入屋根材などの場合は製品によっては梱包されることなく納品されることもあるので、そういった点でも安心だと言えます。

スーパーガルテクトの耐久性をさらに高める施工方法について

高める

屋根材は一度設置して頂点部に棟板金を設置するとそれ以降内部がどのようになっているのかが確認できなくなります。

それだけに設置の仕方、打ち付け方によって耐用年数や耐久性が変わってくることとなるのでその施工方法が重要となってきます。

まず、一般的に多く使用されているのは、下り棟に棟下地を直接打ち付けるという「直打ち」やシンプルな施工方法である「L型捨て谷」です。

この捨て谷板金は屋根の内側に設置することで外側からは見えないようにするという板金です。

多くの場合は屋根と外壁が接する取り合い部分や、屋根の取り合い部分、谷型の形状になっているような雨漏りしやすい部分にL型の板金を設置するものです。

ただ、金属屋根の場合は他のスレート屋根などと違って折り曲げて加工できるという特性があります。

その特性を利用して屋根材を折り曲げる「立ち上げ」やL型よりも高価な部材を使用する「C型捨て谷」の工法を利用することでさらに耐久性を向上させることが可能となります。

ただ、実際にはC型捨て谷は高価な部材であり、全面的に使用することでかなり費用が高くなってしまうというデメリットがあります。

そのため、横葺き金属屋根では「立ち上げ」によって施工されることが多くなっています。

耐用年数を少しでも伸ばすためにはこういった工法を使うのがおすすめです。

また、棟板金などを固定する下地についても木製のもの、樹脂のもの、金属製のものなど色々とありますが、木製のものは腐食しやすく耐久性も低いので、できるだけ樹脂製や金属製のものを使うことをおすすめします。

まとめ

屋根材には色々な種類がありますが、最近では金属屋根が増加傾向にあります。

少し前まではガルバリウム鋼板を素材にした製品が主流でしたが、近年さらに性能が向上したエスジーエル鋼板を素材にした製品が増えてきています。

その中でも「スーパーガルテクト」は高い耐久性、断熱性などが評判となっている製品であり、これからさらに利用が増えていくことが予想されています。

ウェルスチールでおこなったスーパーガルテクトの施工実績



施工エリア

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