屋根の豆知識

スレート屋根の劣化サインとメンテナンス方法について解説

日本では昔から瓦屋根が多く使われてきましたが、その他にも金属屋根やスレート屋根などさまざまな種類の屋根材が使用されるようになってきています。
そこでここではスレート屋根の劣化サインとそのメンテナンス方法について紹介していきたいと思います。

スレート屋根の劣化サインとメンテナンス方法とは

スレート屋根は日本で多く使用されている屋根材ですが、当然時間が経つと劣化してくることとなります。
ではどういった部分にどのような劣化サインが出てくるのでしょうか。
スレート屋根はわかりやすく劣化サインが出てくる屋根材なので、必要に応じて補修メンテナンスをしなければいけません。
ここではそういった劣化サインとメンテナンス方法などを述べていきます。

ひび割れが起きている時のメンテナンスについて

スレートは扱いやすい屋根材ですが、薄い板状という形状の屋根材ですので割れやすいという特徴があります。
ひび割れしたスレートは割れた部分から雨水がスレート本体に浸入し、それが雨漏りにつながってしまうこととなります。
また、スレートが水分を含むと膨張してしまうこととなります。
膨張したスレートが乾燥すると収縮するため、膨張と収縮を繰り返すことでどんどん割れている部分が大きくなることとなります。
小さいひび割れであれば塗装をしなおすことで補修することができる場合があるのですが、大きなひび割れがすでに発生している、亀裂が入っている、破損してしまっているという場合には大規模な補修や交換作業が必要です。
補修をする場合は補修をした上で塗装をし直すこととなります。

スレートがズレている、剥がれている場合のメンテナンスについて

スレートがズレてしまっている、剥がれてしまっているという場合にも修理や交換が必要となります。
再び組み合わせて設置できる場合はそのように補修する場合がありますが、補修できないという場合には交換が必要となってきます。
スレートは素材によっても価格は違ってきますが、一般的な化粧スレートであればたいていスレート1枚で1~3万円前後となっています。
スレートがズレているまま放置しているとそこから雨漏りが発生しやすいので、できるだけ早く交換をするようにしましょう。

スレートが反っている、破損している場合のメンテナンスについて

スレートという板状の屋根材は経年劣化していくことによって反っていくということがあります。
ひび割れの時と同様に日差しがよく当たる屋根で水分を含んできた屋根が膨張と収縮を繰り返すことによってスルメのように反ってくるのです。
反ってきたスレートは元に戻ることがありませんし、割れやすくなってしまいます。
スレートが反ってきている場合は軽い力によっても破損してしまうので、早い段階で補修や交換をすることをおすすめします。

スレートの塗装が薄くなってきている、色褪せしている場合のメンテナンスについて

スレート屋根材の表面には紫外線防止や防水のために塗装がなされています。
この塗装が正常に機能しているとスレート本体が傷んでしまうということがありません。
この塗装は使用している塗料の種類にもよるのですが、時間が経つと劣化していき、そのうちに色褪せする、薄くなる、剥がれるといったトラブルが起きてくるのです。
屋根の色を見ている時に色が薄くなってきたと感じた場合にはすでに色褪せが起きてきているとも言えます。
塗料にもよりますが、7年ほどの期間が経つと少しずつ色褪せてきます。
屋根の上で紫外線を受け続けることによって塗膜が劣化してくることでこうなってくるのです。
塗膜が薄くなって機能が低下してくるとスレート本体が雨水を吸い込んでしまうこととなります。
スレート自体は水分に強いわけではなく、水分を含んでしまうと一気に劣化してしまうものなので、塗膜を維持するということが重要なのだと言えるでしょう。
ただ、スレート屋根の種類によっては塗装ができないタイプのものもあります。
自分の家の建物の屋根が塗装できるスレートなのかどうかを事前に確認しておきましょう。

スレートにカビやコケが発生している

屋根を見た時に黒っぽい、茶色っぽい汚れがついているように見えるとそれはカビやコケである可能性があります。
カビやコケというと緑色というイメージかもしれませんが、実際には黒や茶色のものが多くなっています。
塗膜の防水機能が低下していくとスレート本体が水分を吸収するようになり、空気中に存在しているカビやコケの胞子が付着して繁殖してしまうこととなります。
カビやコケが繁殖していくことによってスレートの耐久性がどんどん低下していくこととなります。
カビやコケは日差しがあまり当たらない北向きの屋根に発生しやすく、繁殖しだすとどんどん増殖していくという特徴があります。
メンテナンスをする際には高圧洗浄機を使用してカビやコケをすべて洗い流して除去した上で新しく塗装をし直すこととなります。

スレート屋根を利用するメリットとは

スレート屋根は定期的にメンテナンスが必要となる屋根材ですが、日本では数多く使用されている屋根材でもあります。
それはスレート屋根には多くのメリットがあるためです。
ここではそれらのメリットを述べていきます。

重量が軽いということもあって耐震性が高い

最近では「屋根を軽くする」ということが耐震性能を向上させるという意味で使われることも増えてきています。
そのため屋根を軽くするということの重要性が高まっています。
日本では昔から瓦屋根を屋根材として使用してきた歴史があるのですが、瓦屋根はとにかく「重い」という特徴があって重量のために建物の柱や壁にかかる負担が大きくなります。
大きな地震があった際には遠心力の関係で屋根が重いだけ大きく横に揺れるということもあって、重い屋根は耐震性に問題があるとされてきました。
そのため、最近は建物の耐震性能を向上させるための工事として瓦屋根をスレート屋根や金属屋根などの瓦よりも軽い素材のものに交換するということが増えています。
スレートは薄い板状をしている屋根材であり、瓦屋根よりも軽いという特徴があります。
屋根材自体の重さが軽いことによって、柱や壁にかかる負荷も小さくなり、大きな地震があった際の揺れ幅も減らすことが可能となります。
このようにスレート屋根を使って屋根の軽量化を実現することが地震が多いという地域では特に大きなメリットとなるでしょう。

安価であり、操作性も高いために扱いやすい

スレートには天然スレートと化粧スレートという2つの種類のスレートがあるのですが、一般的に使用されている化粧スレートはセメントを主成分としているため、安価で購入することができます。
価格が安定して安い化粧スレートを使用すれば建築費用を抑えることができるでしょう。
また、瓦屋根を屋根に施工する場合は瓦製品が高価なことに加えて、施工していくのに高い技術が必要とされますので施工費用がさらに高くなってしまうこととなります。
スレート屋根は軽くて誰にでも扱いやすいことから施工費用も安く抑えることができるので工事にかかる費用を抑えることができます。

幅広く使用されているので扱っている工事業者が多い

特殊な屋根材を使用する際には業者が扱っていない、その屋根材を施工できる職人が在籍していないということがあります。
そうなるとその業者では自分が使いたい屋根材を自由に選べない場合もあります。
ただ、化粧スレートは日本全国で幅広く使用されている屋根材でもあり、ほとんどの業者で扱っている屋根材ですので、安心して選ぶことができます。

色やデザインの種類が多く、建物に合わせやすい

屋根材の中でも化粧スレートは数多くのデザインや色の種類が用意されている屋根材です。
そのため、多くの建物、屋根の形状や周囲の環境に合わせやすいという特徴がある屋根材でもあります。
周囲の環境や風景、家屋の屋根の形、建物の色合いなどに合わせてスレート屋根の色や形を選ぶことが可能なので建物をトータルで考えることができます。
建物の外観を意識したい、自分好みの屋根を作り上げたい人におすすめの屋根材だといえます。

スレートを利用する際のデメリットとは

利用する際のメリットが多いスレート屋根ですが、実際に利用する際にはいくつかの注意点もあります。
ここではそれらのデメリットや注意点を述べていきます。

耐久性が低い、割れやすい材質である

スレートは薄い板状の形をしているの屋根材ですので、手軽に扱いやすいというメリットがあるものの逆に壊れやすい、欠けやすい、割れやすいといった特徴もあります。
台風などの際に飛来してきた物などが当たることで屋根材が欠けてしまう、破損してしまうことがあるので、台風が通過しやすい地域などでは注意が必要です。
スレートが欠けたりすると、その割れた部分から内部に雨水が浸入してスレートの劣化や雨漏りの原因にもなってしまいます。

防水性はそれほど高くはない

スレートは屋根に設置していく場合には組み合わせることで屋根を作り上げていく施工方式となります。
そのため、スレート屋根材同士がうまく組み合わさっていない、接続がうまくされていないという場合はできてしまった隙間から水が侵入しやすいという特徴があります。
また、つなぎ目の部分には水が溜まりやすくなり、そこにカビ、コケなどが発生することで屋根材の劣化が進んでいくことがあります。
もともとスレート本体は耐水性が高い素材ではないので大雨がよく降るという地域ではかなり塗装メンテナンスに注意が必要となってきます。

塗装メンテナンスを行う必要がある

化粧スレートは屋根材の表面に塗装がされています。
スレート表面の塗装は経年劣化によってだんだんと薄くなっていく、色褪せしていくので定期的に塗装メンテナンスが必要となります。
たいていは7~10年に一度ほどの期間で塗装メンテナンスを行う必要があるのですが、スレートにひび割れがある、色褪せしているという症状がある場合には早い段階でメンテナンスが必要となります。
メンテナンスがおそくなるだけ劣化が早くなっていってしまうため、早い処置が重要です。

まとめ

スレート屋根という屋根材は安くて軽く、扱いやすいという利用メリットが多い素材でもあります。
そのため、日本では広く普及しているのですが、割れやすいといったデメリットもあるため定期的にメンテナンスを行う必要があるともいえます。
弊社ではスレート屋根の補修やスレートから金属屋根へのカバー工法など、多数実績がございます。
塗装、屋根修理どちらも自社で対応しておりますので、まずはお気軽にご相談下さい!

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